B'z

ニュー・シングル「IT'S SHOWTIME!!」
3.26Release!


まだまだ“SHOW MUST GO ON!”
デビュー15年を迎えてさらに血気盛んなB'zの新曲は、 その名も「IT'S SHOWTIME!!」


 パブロ・ピカソという20世紀最大の画家は、91歳で死ぬまでの数十年間の創作活動の中で、その作風を次々と変え、<青の時代><赤の時代><キュービズムの時代>と時代の変遷と共に次々と新しい絵画スタイルを創造、そのすべての試みが絶賛された。
 デビュー15周年を迎え、J-POPシーンでもベテランの呼び名にさらに近づいたB'z。そのB'zもピカソのように、時代のトップにい続けることを要求されながら、絶えず新しい世界を切り開いてきた。彼らのここ最近の活動を見ていると、90年代後期の<バラードの時代>を過ぎ、現在は<アスリートの時代>に突入したように、僕は思う。
 「今夜月の見える丘に」「May」「RING」(2000年)「HOME」(98年)そして「Calling」(97年)etc…。これら90年代後期のシングル曲にはバラード・ナンバーが多い。この時代の作品のいくつかは、昨年冬にリリースされたアルバム『The Ballads 〜 Love & B'z 〜』に収録され、B'zの<バラードの時代>の一つの帰結を見たように感じられる。
 そうして、21世紀に入ってから、B'zのシングル曲は新しい局面を見せ始める。それが<アスリートの時代>の始まりだ。2001年の「ultra soul」に始まり、昨年の「熱き鼓動の果て」、そして今作の「IT'S SHOEWTIME!!」はその時代を象徴する3部作といえるだろう。
 この3作に共通しているのは、ライヴ感溢れる演奏、デジタルなテクノロジーとアナログ・サウンド(それはまさしくギターとヴォーカルだ)の融合、そして闘魂溢れる歌詞、これらが三位一体となって繰り出されるロックの世界は、もうB'zにしか表現し得ない領域に達している。
 簡単に言ってしまえば、こういう曲はB'zくらいのスケール感がないとカッコがつかないのだ。例えば、今回の「IT'S SHOWTIME!!」。このタイトルは、昨年夏のツアーで70万人という観客数を動員しているB'zだからこそ、説得力が持てる。さらに歌詞に目を転じて見よう。“灼熱への招待、ここじゃすべてがLive 獣たちも色めく 歓声はアリーナ揺らす”なんて歌えてしまえるのは、アリーナ・クラスでコンスタントにツアーを行っているからこそであろう。
 熱血のステージを繰り広げるライヴ・アスリート、B'zが追い求めるスポーツ・ライクな音楽、そしてスピリットの結晶、それがこの「IT'S SHOWTIME!!」だ。
 この曲はやはりどう考えても、チマチマと聴きこむよりは、外に向かって音を放出したくなる。ライヴ向きなのだ。一体いつ、この曲をB'zのLIVEーGYMで体感できるのか? そういった疼く期待を募らせるナンバーでもある。
 そして、一方のカップリング曲「New Message」は、ライブDVD「a BEAUTIFUL REEL.」のオープニングとエンディングで使用されていたナンバー。こちらもそれだけで体感仕様の爽快なナンバーであることが、察しのいい読者にはお分かりだろう。そう、このシングルは、あの1st Beat、2nd Beatとしてクレジットされた甲乙つけがたいB'zシングル2トップ・ナンバーの感動の再復興なのだ。
 いよいよ、まだまだ、デビュー15周年を掲げるB'zは、これからがまさしく見せ場。待たされた約1年振りのニュー・シングル。思い入れたっぷりに、心ゆくまで味わい尽くそうではないか。(斉田才)

★B'z、デビュー15周年を飾るビッグ企画勃発!
過去の8cmシングル作品が12cmマキシ・シングルとして一挙10タイトル、3月26日リリース!★

 B'zデビュー15周年を記念して、以前8cmシングルとしてリリースされた過去のシングルが12cmマキシ・シングルとして一挙10タイトルもリリースされることが決定した。今や過去の8cmシングル商品は、どこのCDショップに行っても棚さえ見つからない始末。それでも、一度集め始めたB'zコレクションは、やはりシングルだってすべて集めたいというのがファンたる者の心情だろう(オリジナル・スタイルというのはそれだけで価値があるものなのだ)。
 まずその気になる内容をお知らせしよう。3月26日にリリースされる全10タイトルは、「BE THERE」「太陽のKomachi Angel」「EASY COME, EASY GO!」「愛しい人よ Good Night...」「LADY NAVIGATION」「ALONE」「BLOWIN'」「ZERO」「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」「裸足の女神」。90年〜93年にかけてリリースされた、いづれも名作揃いである。
 「BE THERE」は、B'zブレイク直前のナンバーで、このシングルの中では唯一の初登場2位作品。そしてカップリング・ナンバーを2nd Beatと名付けてクレジットした記念すべき第1弾シングルでもあった。この2nd Beat「星降る夜に騒ごう」が再び聴けるのは感慨ものだ。その当時、この曲の歌詞に触発されて東京タワーに上ったファンは数知れず。忘れられない名曲だ。
 そして、その翌月リリースされた「太陽のKomachi Angel」から、B'zは前人未到の初登場1位記録を更新し続けるわけだが(もし、今度の「IT'S SHOWTIME!!」が1位奪取なら連続通算30作品!)、この「太陽のKomachi Angel」も当時B'zが初めてラテン・テイストの曲に挑戦した意欲作で、松本孝弘のスパニッシュ・ギターがフィーチャーされた貴重なナンバー。さらに2nd Beatの「Goodーbye Holy Days」はB'zのライヴでも演奏されたことがなく、アルバムにも収録されていない幻の曲。今聴いても、そのアダルトなテイストからは「幻の名曲」であると思わせる新鮮味に溢れている。
 「EASY COME, EASY GO!」は90年代初期のLIVEーGYMでは欠かせない名曲。またカップリングの「GO! NUDE! GO!」もあなどれないメロディ・ラインを持っていた(できれば、93年のJAP THE RIPPERライヴ時の映像も見たいッ!)。
 「愛しい人よ Good Night…」はB'z初のバラード・シングル。なんといってもカップリングの「GUITAR KIDS RHAPSODY CAMDEN LOCK STYLE」はその当時のB'zの貴重なライヴ・バージョン。当時10代のギター・キッズだった少年たちは、この曲を聴きながらギターを抱えて眠ったといういわくつきのナンバーだ。
 「LADY NAVIGATION」、この曲も初期B'zの名曲の一つで未だにフレッシュさを失わない勢いあるポップなナンバー。そして、なんといってもカップリングは2nd beatの中でも名曲中の名曲「Pleasure '91〜人生の快楽〜」がオリジナル・ヴァージョンで蘇るのはたまらない(ベスト盤『“Treasure”』に収録されていたのは98スタイルで歌詞違い。ここは重要なポイント。このオリジナルを知らずして、B'zの快楽への道は始まらない)。
 そして、『The Ballads 〜LOVE & B'z〜』にも収録されて再び脚光を浴びている「ALONE」。その2nd Beat「GOーGO GIRLS」のファンキーなリズム・トラックは当時からB'zが斬新なサウンドに対して貪欲だったのがよく分かる。この曲は、当時B.B.Queensの一員だった坪倉惟子がコーラスを担当、坪倉ヴォーカル・ヴァージョンも存在したという珍しいナンバー。
 92年発表の「BLOWIN'」もこれまた名曲中の名曲で、同じく超名曲のカップリング「TIME」と対で続けて最後まで聴くのが最高!っていうのが多分再発見できると思う。このシングルでは曲間が通常のCDより極端に短くて「BLOWIN'」が終わった直後に「TIME」のイントロが始まるが、この取り合わせの間が絶妙! これはどうしてもシングルで聴かないと味が伝わってこない。
 続く「ZERO」と「恋心(KOIーGOKORO)」の2曲がカップリングされたシングルの魅力も捨てがたい。B'zの硬軟使い分けた“生ハムとメロン”的な絶妙ブレンド・シングルに目からウロコものの魅力再考になること請け合い。
 「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」は、B'zのナンバー中、最も長いタイトルと最もセールスを上げたシングル曲として有名。ストリングスのイントロで始まって、アップ&ハードなナンバーに持っていく曲の手法は当時画期的であった。そしてこの手法が後の「LOVE PHANTOM」などの布石になっていくのだと実感する。カップリングはこれも当時からB'zファンの間では「自分だけが知っておきたい秘密の名曲」として名高い「JOY」(残念ながら『B'z The“Mixture”』に収録されて一躍、その良さが知れ渡ってしまったが……)。例えベスト盤に収録されていたとしても、きっちりとオリジナル音源を1枚の作品として持っておきたい名曲である。
 そして、今回の10タイトルの最後を飾るのが93年6月リリースの「裸足の女神」。今回新装リリースされるシングル曲10タイトルで最も最近のナンバーでも10年前の作品。それにも関わらず、この消えることのない瑞々しいサウンド、メロディは一体何なのだろう? そしてこの頃の作品になると、B'zにもすっかり熟達した風格が備わってくるのがよくわかる。「裸足の女神」、カップリングの「KARA・KARA」共にB'zサウンドの核を確立した作品であることは間違いない。
 と、ここまで興奮して一気に10枚の作品のバックボーンを紹介してきたわけだが、もちろん、B'zのことである。8cmシングルをただ12cmシングルにして再リリースするだけではない。特筆すべき点は、今回のマキシ・シングル化にあたり全音源を名門、米国バーニーグランドマン・スタジオでリマスタリング処理されているということ。海外盤ではよくこのリマスター盤というのが出ているけれど、原音には手を加えず、さらにくっきりすっきりさせる作業は、過去の名曲をさらに鮮明に我々の前に蘇らせてくれる。これは嬉しい。
 さらにジャケット・デザインも新たに12cm盤パッケージ仕様となっており、初回生産分のみピクチャー・レーベルとなっているのだから、目にも麗しい作品となりそうだ。
 今回のこの過去10タイトル12cmマキシ・シングル化、はっきりいって僕ら世代には、若きノスタルジーを喚起する商品構成であることは間違いない。コレクターズ・アイテムだっていいじゃないか。逆に、現代の若者達に一人占めしていたB'zシングルの魅力をあまねく知られたくないという気持ちも少なからずある……。だから、微妙かつ複雑な心境は働くのだが、まぁいいや。
 どうせなら、さらにまだ残っている8cmCD作品もすべてマキシ・シングル化して欲しい。いや、レコード会社の良心としてするべきである、と私は考える。さらに行き着く先はBOXセットもよろしく、と欲望は果てしなく広がる……。あとの頼みの綱は財布の中身か、トホホ……。
(斉田才)


B'z

New Single
「IT'S SHOWTIME!!」
3.26Release!

VERMILLION RECORDS BMCV-5001
¥1,020(tax in)
8cmマキシ・シングル10タイトル、同時リリース!
「BE THERE」(BMCV-11)「太陽のKomachi Angel」(BMCV-12)「EASY COME, EASY GO! 」(BMCV-18)「愛しい人よ Good Night...」(BMCV-20)「LADY NAVIGATION」(BMCV-38)「ALONE」(BMCV-70)「BLOWIN'」(BMCV-100)「ZERO」(BMCV-129)「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」(BMCV-1002)
「裸足の女神」(BMCV-1004)
全て¥1,020(tax in)VERMILLION RECORDS