真中潤

Major Debut Single
「Kissing til i die」

2007.2.21 Release


2006年1月にミニ・アルバム『Sky High』でインディーズ・デビューした真中潤が、2007年2月21日にシングル「Kissing til i die」で遂にメジャー・デビューを果たす。クールで力強いロック・ナンバーと飾らない歌詞を武器に活動してきた彼女が、今作で描いたのは“ギリギリの愛”。ザクザクとしたギター・サウンドに乗せて歌うワイルドなヴォ−カルが、強烈なインパクトを与えるナンバーに仕上がっている。インディーズ時代から彼女の事を紹介していた本誌は早速インタビューを敢行。この1年の活動を振り返りながら、今作について詳しく話を聞いてみた。(INTERVIEWED BY EMI MORI)

●インディーズではミニ・アルバム『Sky High』、フル・アルバム『UNITY』を発表し、今年メジャー・デビューを迎えられますが、真中さんにとってこの期間はどんな1年でしたか?
真中潤(以下真中):あっという間の1年でした。特にこの半年は、時間が経つのが早かったですね。去年リリースさせて頂いた2作品は初めての事づくしで、本当に色々な経験をしました。今回のメジャー・デビュー・シングルについても、すごく良い環境で作業が出来ているのは、今までの経験が良い方向に影響しているからだと思っています。

●去年はJ-POP CAFEでアコースティック・ライヴをされましたが、どうでしたか?
真中:すごく良かったです。レコーディング・スタジオだと周りの反応がないので自分だけの世界に集中してしまうのですが、ライヴは相手がいて、周りがいて、お客さんと話している様な感覚で歌えるので楽しかったです。

●人の前で歌う事には抵抗はないですか?
真中:本当はすごく緊張する人なんです(笑)。どちらかと言うとあまり人前に出たくないタイプなんですけど、恥ずかしくて人前には出られない自分と、人とのコミュニケーションで得る喜びを求めている自分が背中合わせになった状態で歌っている部分はあると思います。ステージに出るまでは最高潮に緊張しているんですけど、歌いながら段々冷静になっている自分がいたりして……(笑)。でもお客さんに拍手して頂いた時はすごく嬉しかったので、本当に良い経験になりました。

●『Sky High』について取材をさせて頂いた時、“自分が今まで感じた事を音楽を通して伝えていきたい”とおっしゃっていたのが印象的だったのですが、そういった思いは強くなっていますか?
真中:その思いは変わらないですね。もちろん、その時の気持ちと今とでは違っている部分もあるんですけど、その時の感情は常に大切だと思っていますし、今後も自分の気持ちをしっかり伝えていきたいです。

●気持ちが以前と違ってきているというのは、具体的にどういう所が?
真中:前作の時は、やっとスタート出来る状態にある自分だったのが、色々な事を勉強していくうちにクリア出来ていく自分がいて、今度はサウンドに対してもっと興味を持つようになりました。以前は詞の中だけで自分が言いたい事を伝えなきゃいけないという気持ちが強かったんですけど、『UNITY』をリリースした頃からは、サウンドがカッコいいとか、ギターの音はこういう風になったらもっと良いとか、歌詞以外の部分でも自分を表現出来るようになったというか……。

●メジャー・デビューが決まった時、どんな気持ちでしたか?
真中:“来たっ!やっと来た!”というすごく嬉しい気持ちと、これからは自分の曲を耳にする人が増えると思うので、更に責任が伴う事になるんだという2つの気持ちがありました。

●今回のメジャー・デビュー・シングル「Kissing til i die」に出会ったのはいつ頃だったんですか?
真中:『UNITY』を発表した後ぐらいです。その頃からシングル制作に取り掛かろうとしていて、色々な楽曲を聴いていたんですけど、純粋にストレートなロックをやりたかったので、この曲を聴いた瞬間“あっ、これだ!”って思い選びました。ギターの音がカッコ良かったんです。“ロックしてる”という感じを1番分かり易く伝えたかったので、今回この曲を選ばせて頂きました。その頃ちょうど、アニメ「蒼天の拳」のタイアップのお話を頂きました。

●歌詞はどういう風に書かれたのでしょうか?
真中:今回のシングルに関してはアニメのタイアップというのが頭にあったので、アニメを何度も拝見させて頂いて感じた“強い”というイメージを、自分の言葉とリンクさせて書いていきました。

●「Kissing til i die」というタイトルも印象的で、ネーミングにもこだわっている感じを受けました。ズバリこの言葉の由来は?
真中:アニメを見ていて“究極の愛”というのがすごく頭に浮かんだので、タイトルも印象的なものにしようと思いました。それでずっと考えている内に“Kissing til i die”という言葉が出てきて、ちょうどフレーズの中にある“ギリギリだから愛し合える”という深い所での結び付きをイメージ出来たので、このタイトルにしました。

●タイアップという、曲のテーマが決まっている上での作詞は、いつもとは違いますよね。その点で色々と悩んだりしましたか?
真中:そこが1番苦労しましたね(笑)。今までの作詞の作業は自分の思った言葉を書いて行くというのが当り前だったんですけど、今回はタイアップのお話もあったので、いつも以上に力が入ってしまいました。納得いくまで言葉探しを繰り返しましたね。自分の言葉とアニメの世界観とがリンクした良いものが出来上がったのではと思います。長い道のりではありましたが納得出来る仕上がりになっています。

●きちんとした形で出来上がった時は、達成感も大きかったのでは?
真中:何だかほっとしましたね。“出来た。良かった”みたいな(笑)。タイアップのお話を頂いた時はすごく嬉しくて、“ここからメジャーに向かって行くんだ”という気持ちが自分の中にあったんです。でもそれが変なプレッシャーになっていて、いつになったらちゃんとした作品になるんだろうという不安もあったので、それを超えた時には“やれば出来るんだ!”と思って、自分自身も勇気付けられました。これが出来たんだから他もやっていけるんだっていう気持ちになれましたね。

●歌詞の中で真中さんが特に気に入っているフレーズは?
真中:先程の話にも出て来ましたけど “ギリギリだから愛し合える”という所が今回の歌詞の本当にポイントになっていて、そこからが世界が広がっています。レコーディングの時も、“もし自分が究極の愛に出会っていたとしたら、どんな感情になるんだろう”という思いを込めて歌いました。

●音の部分で真中さんからリクエストした事などはありましたか?
真中:ギターの歪んだ音にはこだわりました。あとはリズム隊とギターのバランスとか、自分の声とのバランスにも気を付けました。あまりギターの音が前に出過ぎると声が届かなくなってしまうので、何を伝えているのか分からなくならないように、音のバランスは意識して作りましたね。

●デモ・テープの時と比べると結構変わっていたりしますか?
真中:ほとんど源曲に近い形です。後から間奏の部分にキーボードで打ち込んだ音を入れたりした位です。

●レコーディングの時は、ライヴをイメージする方ですか?
真中:私はしない方ですね。その曲の中に入り込んでしまうので、ライヴで歌っているイメージとかではなく、曲の中の主人公になった気持ちで歌っています。

●レコーディングには時間は掛かりましたか?
真中:これはわりとすんなり終わりました。レコーディングをするまでの過程の方が長かったので、詞を作っていく段階で、世界観やイメージが出来上がっていたからだと思います。レコーディングは一瞬で終った感じです(笑)。

●2曲目の「GOLD RUSH」は全くタイプが違う曲ですね。すごく楽しそうに歌っている雰囲気が伝わってきたのですが、この曲はいつ頃からあったんですか?
真中:これは以前から温めていたもので、『Sky High』の頃に既にレコーディングしてた曲です。最初に聴いた時はギター・サウンドがすごく好きで、インストっぽいような感じを受けました。今回のシングルのカップリングを何にしようと選んでいた時、「Kissing til i die」がガツンとした強い感じなので、ちょっと違うラフな感じのロックという事で選びました。ただ、以前に録ったものを聴いたら声があまりにも若かったので、ヴォ−カルはレコーディングし直しました。

●歌詞も言葉遊びをしているような所がありますね。
真中:そうですね。この曲は変に力を入れずポンポンと、メロディに当てはまるように言葉をはめていった感じです。

●以前から温めていた曲という事で、やっとお披露目出来るという気持ちもあったりしますか?
真中:ライヴが出来たら是非やりたいと思っていた曲なので、今回皆さんに届ける事が出来て嬉しいです。

●3曲目には「UNITY」のアコースティク・ヴァージョンが入っていますね。
真中:「UNITY」はすごく大切な曲なんです。この曲に込めた気持ちは、これからもずっと大事にしたいと思っています。アコースティック・ヴァージョンにしたのは、昨年ライヴでやらせて頂いた時にそのヴァージョンが味があってすごくいいなと思ったからです。今回は余計な音を省いて、ギターと歌というシンプルな形にこだわってみました。メジャー・デビュー1枚目の作品なので、そういったタイプの曲も聴いてもらいたくて入れました。初心を忘れないという意味も込めて。

●先程、サウンドの方にも興味が出てきたというお話がありましたが、聴く音楽も変わってきていますか?
真中:今までは自分が好きな曲だけだったのが、最近では“このサウンドはどうなってるのかな”という興味で色々な楽曲を聴くようになりました。

●ジャンルはロック系が多いですか?
真中:色々聴きますが、やはりロックが多いですね。女性・男性を問わずに、スタッフさんから“良いよ”と薦められた作品を聴いたりもしています。

●以前の取材の時に、アーティストの生き方などに影響を受けているというお話がありましたが、今影響を受けているアーティストはいますか?
真中:生き方ですごいなと思っているのはクリスティーナ・アギレラさんです。歌というよりも、彼女自身が持っているパワーや言葉の力にすごく影響を受けてますね。

●この1年の間で色々な事を経験されたと思いますが、その経験を今に繋げていきたいというのはありますか?
真中:自分は変わらず、出会った人や新しい環境に触れる事で、新しい発見をした事を曲や歌詞に反映出来ればいいと思っています。新しいものを取り入れていく気持ちはずっと持ち続けたいです。

●今回メジャー・デビューされる事で、今まで以上に真中さんの作品を耳にする方が増えると思いますが、真中さんが伝えていきたい事はありますか?
真中:自分の持っている言葉を大切にして、マイナスの面も包み隠さずに歌詞に込めて伝えていき、曲に関してもいいなと思うものをどんどん取り入れていくのが真中潤だという事を伝えていきたいです。

●最後にmusic freak magazineの読者の方にコメントをお願いします。
真中:私の事を初めて知る方もいらっしゃると思いますが、これから皆さんの心に届く作品をずっと作り続けたいと思っていますので、楽しみにしていて下さい。

★本誌P26-27の広告ページで、真中さんこだわりのアイテムが写真付きで紹介されています。



真中潤

Major Debut Single
「Kissing til i die」

2007.2.21 Release


ZAIN RECORDS
ZACL-4004 ¥1,260(tax in)