GARNET CROW

New Album『LOCKS』

2008.3.12 On Sale!


前作『THE TWILIGHT VALLEY』から約1年、GARNET CROWのニュー・アルバム『LOCKS』が3月12日にリリースされる。彼らにとって6枚目のアルバム、そして2008年第1弾作品でもある今作には、前作とは異なる穏やかで優しい気持ちにさせられるナンバーが多く収録。作品全体の統一性を大切にする彼らのこだわりは、シングル曲のいくつかをアルバム・ヴァージョンにアレンジして収録するといった所にまで及び、常にベストな状態の自分達の音楽を聴いて楽しんでもらいたいという想いがたくさん詰まったアルバムに仕上がった。気持ちを新たに制作したという今作について、メンバーに話を聞いてみた。(INTERVIEWED BY EMI MORI)

●今回のアルバム・タイトルは、読んだだけでどういう作品なんだろうと興味が湧く言葉だったのですが、このタイトルはどの様にして決まったのですか? 今までアルバム・タイトルでは一言というのはなかったですよね?
中村由利(以下中村):アルバムを出す毎にタイトルが段々短くなっていますね(笑)。このタイトルは、アルバムの形が出来てきてた時に決まったものです。昨年がデビュー7周年という事で、制作以外の部分で皆さんにお会いする機会も沢山あって、最後に仁和寺でライヴをさせて頂いたりして、皆さんと触れ合う機会も多く持てた事で、皆さんの心と私達の音楽がいつまでも繋がっていられるように……という事で、“ロックされている”という思いを込めて付けました。あと6枚目のロクとも掛けていたりします(笑)

●昨年のイベントやライヴを通して、ファンの方との繋がりを強く感じた所はありましたか?
古井弘人(以下古井):ライヴやイベントを通して、暖かく迎えてくれたり、心を許してもらえる部分が多くなっているというのは感じましたね。それは、僕自身がファンクラブ・イベント等で皆さんの前で話をさせてもらった事からなのか、それとも自分の中の意識の問題なのか、僕らに対するお客さんの気持ちが強まったのか、どれが直接的な理由になるかは分からないんですけど、ライヴ会場に行っても、暖かく迎えて くれている感じが、昔より強くなった気がします。
岡本仁志(以下岡本):確かにそう言われたらそうかもしれませんね。少し大袈裟な表現になってしまうかもしれませんが、ファミリー的な感じがするというか……。ライヴでも何曲か進んでいくと、いつもの雰囲気だなと思う事があるので、そういうのはすごく有り難い事だと思いますね。
AZUKI 七(以下AZUKI):実際にお客さんを前に演奏をしている時、それをしっかり聴いて下さっているのが見えると“本当に聴いて下さっているんだな”と、すごく実感出来ますね。あとは私達の音楽を聴いて下さっている方の年齢層が広いというのが分かって嬉しかったです。J-POPって、聴いている年齢層がもっと限られていると思っていたんですね。それが去年のイベントでは小学校低学年位の人から年輩の方まで、GARNET CROWの音楽を丁寧に味わって下さっているのが伝わって来て、貴重な体験が出来たと思います。

●作品を出す度に、GARNET CROWとリスナーの方々との距離が近くなっている気がするのですが、中村さんはそういう事は感じられますか?
中村:“歌で繋がっているな”という実感は、ライヴをする度に感じますね。それが去年の場合、仁和寺でのライヴで一体感を強く感じました。あのライヴは自分達だけじゃなくて、皆さんと一緒に作り上げたライヴという気がします。

●今回のアルバムは、そういった繋がりをより強く感じられる作品にしようという思いで作られたのでしょうか?
中村:そういう体験をして自分もすごく楽しかったし、もっと皆さんを感動させたいとか、じっくり聴いてもらいたいという思いが強くなって、そこで皆さんの心と自分達の音楽がいつまでも繋がっていられるようにという思いを込めて作ったアルバムですね。

●収録曲の中には、前から作っていた曲もあるんですか?
中村:はい。前作の『THE TWILIGHT VALLEY』がリリースされてから今までの間に出来た曲の中から選んだ曲が入っています。今回のアルバムのテーマが“エバーグリーン”で“ピュア”で“生命力溢れる”ものというものだったので、それを元に選曲しているというのはありますね。それはアルバムのリリース時期が春という事だったので、その季節感と自分達が今年は制作に力を入れていきたいという思いとがリンクして、新しい1歩を踏み出すというか、聴いていて前向きになれる様な曲を意識的に選んでいます。前作はすごくダークでディープな世界観を作ったんですけど、それとは違った自分達のスタイルを聴いてもらおうと思って、こういったラインナップにしてみました。

●ちなみに皆さんは、春という季節に対してどんなイメージを持ってらっしゃいますか?
中村:春は季節的には暖かくて過ごしやすいけど、実は別れがあったりして残酷な季節だと思います。出会いもあれば別れもありますからね。だからすごくハッピーと切ない気持ちが同居している、不思議な季節という感じがします。個人的には花粉もあるし(笑)、辛い時期ではありますけど、新しい1歩を踏み出すにしても、何かと緊張する季節かもしれないですね。
AZUKI:春と言えば温暖湿潤気候ですかね。四季がある季節って限られているし、春を感じられる場所にいるんだなと実感出来るという意味で。
岡本:春は好きですね。実は僕、花粉症が治ったんですよ。別に何もしてないんですけど、体質変化で大丈夫になったんです。あと、春と聞いて思い浮かぶのは“クラス替え”ですね。その1年間が楽しく過ごせるかどうかというドキドキ感を楽しむポジティヴなタイプなので。
古井:春はワクワクする季節だったんですけど、歳を重ねるにつれて秋の良さの方が好きになったりしていたんです(笑)。それがこの前、たまたま中学生の頃によく聴いていた曲が流れているのを聴いて、高校入試の頃を思い出したんですよ。中学は学区が決まっていたから比較的狭い世界で生活しているんですけど、そこから高校に進むと色々な場所から生徒が通ってくるから一気に世界が広がるんですよね。そういう意味でもあの頃はすごくワクワクしていたなって……。ぽかぽかした良い天気の日に、お花の匂いがしてくる感じを思い出して、やっぱりワクワクしないといけないなと思ったんです。だから僕の今年のテーマは“ワクワク”です(笑)。何に対してもワクワクしたいなと……。それは音楽に対しても同じで、曲を作っていて“楽しいな”とか“良い曲出来そう”とか、そういう風に思って作業出来たらいいなと思っています。そのワクワク感は春から来ているので、それを忘れないようにしたいですね。

●今、古井さんがおっしゃった“ワクワク感”が、今回のGARNET CROWのニュー・アルバムにはあって、これから何かが始まっていく様な感じがする曲が沢山入っている気がしました。選曲作業はどの様に進めていったんですか?
中村:「最後の離島」と「もう一度 笑って」が去年出来た時、今度のアルバムはこの曲達を軸に組立ててみようかなという様な、漠然としたものはあったんです。それが年が明けて、GARNET CROWとしても新鮮な気持ちで音楽制作をしていこうという事になった時、その状態が「最後の離島」の曲調とすごくリンクしているなと思ったんですよね。それで1曲目にしたというのはあります。実はこの曲は2006年に作ったものなんですけど、やっとイメージに合う曲になったなと思いますね。

●AZUKIさんはこの曲を聴いた時、どんな印象を受けましたか?
AZUKI:歌詞も2年前に書いたものなんですけど、わりと迷わずにこの形で書き進めたのを覚えています。曲の印象がそのまま歌詞になっている感じですね。

●アレンジで特にこだわった部分がありましたか?
古井:最初に聴いた時、すごくキャッチーな曲だなと思ったのを覚えています。この曲に関しては、楽しみながらすんなり出来ました。でも実はこの曲、管理する時の楽曲番号が間違っていて、当初もう使っている曲の扱いになっていたんです。でも僕はそんなはずはないと言ってちゃんと調べてもらったら、結局まだ使っていない曲だったという……。だから番号が間違っている事に気付かないでいたら、日の目を見る事がなかった曲かもしれなかったんです(笑)

●「涙のイエスタデー」はアルバム・ヴァージョンでの収録になっていますね。
中村:これは昨年の仁和寺ライヴでやったヴァージョンで、それがすごく楽しくて、良い思い出としてインプットされていたので、このヴァ−ジョンで収録する事になりました。仁和寺ライヴの時も終盤で披露する曲だった事もあって、より盛り上がる為にはサビ始まりの方が良いかなという事で……。もともとは「名探偵コナン」で流れていた時のテレビ・サイズが元になっています。1曲目の「最後の離島」がアルバムの導入部分だとしたら、次の「涙のイエスタデー」で加速していく様に感じてもらえると良いなと思います。

●アルバムの曲順はスムーズに決まりましたか?
中村:1曲目の「最後の離島」と最後の「Love is a Bird」は最初からこの順番にすると決まっていたので、そこでアルバムの外郭は固まっていたと思います。その後に中の曲順をどうしようかと色々試したんですけど、そんなに大きな迷いはなかったですね。例えば「ふたり」と「Mr. Holiday」は対にしたいとか、「doubt」と「風とRAINBOW」は対にしたいとか、そういうブロックは決まっていたので、それを入れ替えてみて流れを決めていくという感じでした。

※この続きは誌面にて!!


GARNET CROW

New Album『LOCKS』

2008.3.12 Release


GIZA studio
GZCA-5124 ¥3,500(tax in)
初回盤A【CD+DVD】(仁和寺 Live DVD ver.)



GARNET CROW

New Album『LOCKS』

2008.3.12 Release


GIZA studio
GZCA-5125 ¥3,500(tax in)
初回盤B【CD+DVD】(Video Clip ver.)



GARNET CROW

New Album『LOCKS』

2008.3.12 Release


GIZA studio
GZCA-5126 ¥3,059(tax in)
通常盤【CD】